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エンタメ

コンテンポラリーダンサー・振付家 平原 慎太郎さん/エンタメNOW

 既成のジャンルにとらわれず、自由な身体表現を追求するコンテンポラリーダンスのダンサー・振付家として、国内外で高く評価されている平原慎太郎さん。自らが主宰するカンパニー「OrganWorks(オルガンワークス)」の舞台「聖獣(リヴァイアサン)-live with a sun-」を来年1月16、17日の両日、JMSアステールプラザ(広島市中区)で上演します。「虫」「獣」「国家」などをモチーフに、フィジカルな表現の可能性を広げた作品。見どころを聞きました。


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 ひらはら・しんたろう 1981年北海道小樽市生まれ。12歳からクラシックバレエ、高校時代からコンテンポラリーダンスを始め、欧州など海外でも学ぶ。2014年から主宰するダンスカンパニー「OrganWorks」の活動を本格化させ、16年度トヨタコレオグラフィーアワードの「次代を担う振付家賞」と「オーディエンス賞」を受賞。ダンスカンパニー「コンドルズ」のメンバーとしても活動している。

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舞台「聖獣」を上演 コンテンポラリーダンサー・振付家 平原 慎太郎さん 
「虫」の踊りで表現の可能性広げる

―2017年秋に東京で上演され、好評だった舞台の再演です。

 次代を担うダンサーや振付家に贈られる「トヨタコレオグラフィーアワード2016」の受賞公演として、カンパニーの仲間と作り上げた作品です。来年は広島をはじめ愛知など7カ所で公演します。ダンサーがレベルアップしているので、再演では作品の完成度も初演よりさらに高くなると期待しています。


―インパクトがある不思議な作品です。創作のアイデアはどこから。

 コンテンポラリーダンスは、テーマや題材を決めて作品を作るのが特徴です。創作するために、ダンサーの仲間と「人間っぽさを、人間以外の何かで表現したらどうなるだろう」と話し合っていました。そんな矢先に道を歩いていたら、飛んできたカナブンが体にぶつかってきました。その時、「虫」を作品の要にしようとひらめきました。
 虫について調べていたら、アリやハチは人間のように組織をつくって役割を分担し、争うことを知りました。虫の群れを「国」と捉え、国家を旧約聖書の獣になぞらえた英国の哲学者ホッブズの著書「リヴァイアサン」にもヒントを得て、タイトルを「聖獣(リヴァイアサン)」としました。副題を「live with a sun」としたのは言葉遊びだけでなく、「太陽と共に生きる」という意味に「日の丸(太陽)=日本」を重ねたのです。
 僕には政治的な思想はありませんし、自分の考えを押し付けるのは嫌いですが、創作期間中の社会の空気を反映させた作品だとは思います。


―どのような創作過程だったのですか。

 僕も含めたカンパニー所属のダンサー10人が16年の冬から約10カ月間、週1回集まって話し合ったり踊ったりして試行錯誤をしながら、イメージを形にしていきました。虫っぽくて面白い動きなのに採用しなかったアイデアはたくさんあります。それを集めたら別の作品ができるほどです。仕上がった作品では、虫の「個」が群れて「国家」(獣)になっていき、また「個」に戻っていく在り様をダンスで表現しています。
 音楽にも自信があります。カンパニーに参加している音楽家2人がそれぞれの個性を生かして、映画音楽のようにシーンを助長したり、美しいメロディーで人の心をつかんだりする楽曲で作品を盛り上げてくれました。


―平原作品は、せりふがある演劇的なダンスシーンがあるのも特徴です。

 今回も、ダンスと演劇の中間のような「ダンスシアター」というジャンルを取り入れたシーンがあります。外国語のようなオリジナル言語を創作してせりふとしてしゃべり、同時通訳で日本語が流れます。これ以上話すと「ネタバレ」なので、見てのお楽しみですね。


―広島公演では、オーディションで選んだ地元のダンサーが出演します。

 広島では5年ほど前から毎年、ワークショップを開いてダンサーを育成しています。最近は指導や公演のため、故郷の小樽より訪れる機会が多く、広島はなじんだ土地になりました。汁なし担担麺は、訪れるたびに食べる好物です。ただ、広島では若いダンサーが育ってきているのに、成果を披露する場が少ないことが気になっていました。
 公演に向け、11月に広島市内でオーディションを実施し、参加した16人の中から精鋭3人を選びました。年末と公演前にリハーサルを重ねて、カンパニーのダンサーと踊ってもらいます。プロと一緒の舞台に立つチャンスを生かして、意識の高さを学んで刺激を受けてほしいです。

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―作品を通じて、広島の観客に何を伝えたいですか。

 ダンスや創作に対する考え方や視点、踊りのスタイルなどを少し変えるだけで、表現の幅が大きく広がるのを感じてほしい。自分自身を制限している「リミッター」を簡単に外せることが伝わったらいいなと思います。


公演情報

JMSアステールプラザ芸術劇場シリーズ
「聖獣~live with a sun~」

振付・構成・演出/平原慎太郎
出演/平原慎太郎、柴一平、東海林靖志、佐藤琢哉、
浜田純平、薬師寺綾、町田妙子、小松睦、高橋真帆、
渡辺はるか
広島公演出演者/栗原麻里子、中田絢子、横山未弥
場所/JMSアステールプラザ多目的ホール(広島市中区)
公演日時/1月16日(水)19:30~、17日(木)19:30~
チケット/前売り 一般3000円、学生2000円
    (当日はプラス500円)
問い合わせ/OrganWorks 070-1409-0478 
      info@theorganworks.com
  JMSアステールプラザ 082-244-8000

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