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劇作家・演出家象千誠さん/極め人

劇作家・演出家象千誠さん

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ぞう・ちせい 1983年北海道函館市生まれ。広島大在学中から演劇を始める。2008年に同大を卒業後もアルバイトをしながら一人芝居などを続け、13年から「演劇引力廣島」に俳優や脚本で参加。15年には戯曲「畳と巡礼」で日本劇作家協会新人戯曲賞を受賞

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チェーホフを基に「現代」描く
 JMSアステールプラザ(広島市中区)が演劇界のトップを走る劇作家や演出家を招いて、地元の若手俳優らと共に舞台作品を作り上げる「演劇引力廣島」。2月にある本年度の第16回公演は初めて、広島在住の象千誠さんが作・演出を担当する。「観客の背中をそっと押すような作品を届けたい」と意欲を語る。
 上演作品「顔も、声も、」はロシアを代表する劇作家チェーホフの「かもめ」「三人姉妹」「桜の園」から着想を得た。「チェーホフ作品に通底しているのは、人と人との分かり合えなさやそれに伴う滑稽さ。人間関係などを現代に置き換え、貧困や格差、自死などの社会問題もからめながらストーリーを進めたい」。オーディションで選んだ広島や東京の役者16人の魅力を生かそうと、悩み抜いて脚本を執筆したという。

「地方で演劇」の意味問い続ける
 「演劇引力廣島」には6回連続で、主に俳優として参加。蓬莱竜太さんら第一線で活躍する劇作家・演出家から刺激を受けながら、広島で演劇を続ける意味について考え続けてきた。「普段の生活を大事に過ごしている人たちが表現の板に立った時、魅力的に輝く一瞬がある。それを引き出すのが、僕のように地方で演劇を続ける者の務めと感じています」
 本番までの約1カ月半、稽古場での試行錯誤が続く。「演劇の稽古は、他者を理解しようとする行為の積み重ね。現代に生きる私たちに不足している作業だからこそ、何よりも好きなんです」。集団創作の豊かさやだいご味を、座組みのメンバーとたっぷり味わいながら作品を仕上げていくつもりだ。


★ここが知りたいQ&A

・大切にしている物は。
 北海道に住む母からの手紙や母子手帳、姉から贈られたペンダントを大事に保管しています。僕は親不孝で一切、手紙の返事を書いたことがないんです。

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・記念品を見せて。
 日本劇作家協会新人戯曲賞を受賞した際、お祝いで蓬莱竜太さんや広島の演劇仲間からいただいたペンです。宝物ですね。

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<インフォメーション>
舞台「顔も、声も、」
 舞台「顔も、声も、」はJMSアステールプラザ多目的スタジオ(広島市中区)で2月20~24日、計7回公演。前売り一般3千円、学生とシニア(65歳以上)1500円。当日は500円プラス。問い合わせ082-244-8000

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