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おかあさんの被爆ピアノ/ぷらっとHIROSHIMA

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【イチオシCinema】

7/17公開 おかあさんの被爆ピアノ

1.jpgⓒ映画「被爆ピアノ」製作委員会

調律師と女子大生の交流描く
音がつなぐ平和への願い
 被爆75年の今夏、ヒロシマがテーマの映画「おかあさんの被爆ピアノ」が八丁座(広島市中区)など全国で公開される。被爆ピアノを修復し、各地の演奏会に運ぶ活動を続けているピアノ調律師矢川光則さん(安佐南区)がモデルの物語。矢川さんの地道な平和活動に胸を打たれた五藤利弘監督が構想から製作までに10年を費やし、完成させた。
 物語は、祖母の被爆ピアノを通じて原爆について学び考える東京の大学生菜々子(武藤十夢)と、そのピアノを修復する調律師矢川(佐野史郎)との交流を軸に進む。被爆ピアノの演奏シーンでは広島の高校生やピアニスト、声楽家も登場し、ドキュメンタリー的な要素も含まれている。
 五藤監督がこの作品を手掛けるきっかけとなったのは、実際の矢川さんの活動を追って自身が取材した2009年放送の民放ドキュメンタリー番組。「被爆者がいなくなっても、ピアノが原爆の記憶を伝えてくれる、という矢川さんの言葉が胸に響き、番組では描けなかったエピソードも盛り込みたいと劇映画の製作を目指しました」。ところが、映画化は難航。監督自身にも「自分がこんなに重いテーマに取り組んでもいいのか」という思いがあった。諦めかけた16年秋、交通事故で九死に一生を得た。命拾いした経験で迷いが吹っ切れ、製作も動き始めたという。
 脚本も五藤監督が執筆し、矢川さんから聞いた被爆ピアノのエピソードを参考に、被爆2世の複雑な思いや矢川さんの父の被爆体験なども織り込みながら作り上げた。撮影には3台の被爆ピアノを使い、過去の出来事も想起させる音を加工することなく使った。五藤監督は「戦後75年を迎え、薄れていく被爆の記憶を何とかつないでいきたい。若い人たちにぜひ見てほしい」。

2.jpg五藤 利弘監督  ごとう・としひろ 1968年新潟県生まれ。「モノクロームの少女」(2009年)「レミングスの夏」(17年)「美しすぎる議員」(19年)など。熱烈なカープファン。


3.jpgモデルの矢川さん

俳優に広島弁や調律も指導  
 映画の主人公は俳優だけではなく、被爆ピアノの力強く深みがある音色だ。現代のピアノとは明らかに違う響きが映像から伝わってくる。その数少ない「歴史の証人」と共に全国を走り回る矢川さんは作品のモデルとして、惜しみなく製作に協力した。
 自身の工房をロケ地として提供し、ピアノを運ぶ4トントラックも劇中に登場。広島県外の撮影にもできる限り同行し、矢川さんを演じた佐野史郎には広島弁や調律のやり方なども伝えた。映画の中では、演奏会場の隅で被爆ピアノや音楽家を温かく見守る矢川さんの姿を、佐野が味わい深く体現。試写を見た矢川さんは「被爆ピアノの価値を分かりやすく伝える作品に仕上がったと思います」とほほ笑んだ。

■日本 1時間52分 配給/新日本映画社 監督/五藤利弘 出演/佐野史郎、武藤十夢(AKB48)、森口瑤子、宮川一朗太 上映館/八丁座(7月17日~)、呉ポポロシアター(7月24日~)


公開中
デッド・ドント・ダイ (R15+)

4.jpgⓒ2019 Image Eleven Productions, Inc. All Rights Reserved.

ゾンビと警察のバトル
 米国の田舎町で、無残に内臓を食いちぎられた女性2人の変死体が発見されました。巡査ロニー(アダム・ドライバー)の不吉な予感は的中し、無数の死者がむくむくとよみがえり、住民にかみつき始めます。湧き出るゾンビと戦うロニーらの行く手には、さらなる衝撃の光景が待ち受けていました。愛すべきゾンビコメディームービーの誕生です。

■スウェーデン、アメリカ 1時間44分 配給/ロングライド 監督・脚本/ジム・ジャームッシュ 出演/ビル・マーレイ、アダム・ドライバー、ティルダ・スウィントン 上映館/サロンシネマ、広島バルト11


公開中
男はつらいよ名作選

5.jpgⓒ松竹

寅さんに元気もらおう
 山田洋次監督の不朽の名作「男はつらいよ」シリーズのよりすぐり14作品を一挙上映。吉永小百合、八千草薫、浅丘ルリ子ら美しきマドンナがバトンをつなぎます。今だからこそ心にしみる寅さんの言葉に、元気と勇気をもらいましょう。「寅次郎柴又慕情」(12~18日)「寅次郎恋やつれ」(19~25日)。一般1200円、高校生以下1000円。

■日本 配給/松竹 監督・原作/山田洋次 出演/渥美清、倍賞千恵子 上映館/八丁座


6/19公開
ペイン・アンド・グローリー (R15+)

6.jpgⓒEl Deseo.

巨匠監督が過去と対峙
 生きがいを見いだせなくなった世界的映画監督サルバドール(アントニオ・バンデラス)は心身ともに疲れ、引退同然の生活を余儀なくされていました。そんなとき32年前に撮った作品の上映依頼が届きます。「勇気を出して過去と対峙(たいじ)すれば、痛みとともに愛と喜びがあったことに気付く」。そんなことを教えてくれる作品です。

■スペイン 1時間53分 配給/キノフィルムズ、木下グループ 監督・脚本/ペドロ・アルモドバル 出演/アントニオ・バンデラス、アシエル・エチェアンディア 上映館/サロンシネマ


6/26公開
ランボー ラスト・ブラッド (R15+)

7.jpgⓒ2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.

家族を守る最後の戦い
 ベトナム戦争を生き抜いたジョン・ランボー(シルベスター・スタローン)は故郷アリゾナで、古くからの友人とその孫娘と共に「家族」として平穏に暮らしていました。ところが孫娘が人身売買組織に拉致されてしまいます。アクションヒーローとして1982年に初登場してから約40年。シリーズ最終章でスタローンが家族を守るために戦います。

■アメリカ 1時間41分 配給/ギャガ 監督/エイドリアン・グランバーグ 出演/シルベスター・スタローン、パス・ベガ 上映館/109シネマズ広島、TOHOシネマズ緑井、イオンシネマ広島、イオンシネマ広島西風新都、広島バルト11、T・ジョイ東広島、エーガル8シネマズ、福山コロナシネマワールド

※上映館は変更になる場合があります



コラム 【私が出会った映画人】

今回の紹介人
9.jpgサロンシネマ・八丁座副支配人 古字 麻紗美さん
 趣味も仕事も映画一色なほど、映画が大好きです。昨年は映画館で430本を鑑賞しました。

俳優 安藤 サクラさん

8.jpg©2014 東映ビデオ

淡く温かな雰囲気かもす
 私が出会った映画人。後にも先にもこの方にお会いできたことは、本当に奇跡だったなと思えた方は、俳優の安藤サクラさんです。主演作「百円の恋」の舞台あいさつで2015年1月にサロンシネマへお越しいただきました。作品では強烈な印象を残す俳優さんではあるけれど、満席の場内を目にしてちょっと恥ずかしそうに、だけれどご本人のまとう淡くて温かな雰囲気がとても印象的でした。
 舞台あいさつでも気さくで優しさにあふれるトークが、さらにその魅力を倍増させていました。キャンペーン中のふとした時間、飲み物を持って来られたスタッフの方に声を掛けられ、写真をパチリ。その自然な振る舞いがまた何てすてきな方なんだろうかと、強く印象に残っています。
 帰られる際、お土産を渡し忘れ、スタッフみんなで駅まで走ったのだけれど、快く待っていただきました。その時の柔らかな笑顔が、走って良かったと思えるぐらいの輝きを放っていました。キャンペーンのちょっとした空き時間、こっそり忍ばせておいたご本人の写真集に、勇気を振り絞ってサインをいただいたというのは、今だから言える内緒の話です。

安藤さん出演のお薦め映画
「愛のむきだし」(2008年)
 園子温監督が実際に起きた事件を基に描いた究極の純愛作品。安藤さんが演じた新興宗教団体「0(ゼロ)」の教祖の側近コイケは、劇中でも強烈なキャラクターとして注目されました。

「百円の恋」(2014年)
 自堕落な生活を送る主人公一子が、ふとしたきっかけで始めたボクシング。徐々にその魅力にのめりこみ、才能を開花させる一子を安藤さんが演じ、肉体改造が大きな話題になりました。

「万引き家族」(2018年)
 最近の主演映画の中では、特に印象的。偽名を使って生きる男が、ある事情を抱えた女子高生との交流を通して再生していく物語です。


【おすすめArt&Live】

6/21まで 広島県立美術館(広島市中区)
川端龍子展 衝撃の日本画

10.jpg川端龍子《爆弾散華》1945年、大田区立龍子記念館

大胆な発想 50年の画業
 爆弾で破裂する野菜や真上から描かれた鳥の絵など、大胆な発想で日本画の伝統的な型を破り続けた川端龍子。洋画家、挿絵画家、日本画家として活躍した作家の生誕135年を記念して、50年以上にわたった画業を回顧します。

入館料/一般1300円、高大生1000円、小中生600円 休館日/月曜 開館時間/9:00〜17:00(金曜は20:00まで。入館は閉館の30分前まで) 問い合わせ/082-221-6246


7/26まで 広島市現代美術館(広島市南区)
式場隆三郞:脳室反射鏡

11.jpg1954年に開催された「ヴァン・ゴッホ展」(今治会場)の再構成=撮影:藤本遥己(ライフマーケット)

医業と芸術 多彩な足跡
 医業のかたわら民芸運動や芸術に関心を寄せ、ゴッホの複製画展や山下清展などの事業を手掛けた式場隆三郎。約200冊の著書を残し、出版社やホテルの経営に関わるなど多彩な足跡を約200点の作品と資料でたどります。

入館料/一般1000円、大学生700円、高校生・65歳以上500円 休館日/月曜 開館時間/10:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで) 問い合わせ/082-264-1121


※お出掛けの際はマスク着用など新型コロナウイルス感染拡大防止対策を心掛けてください