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女子力

母卒なんてできません/蝶子のおしおき部屋

CUE編集室ご意見番・蝶子
 CUE編集室のメンバー。人生の荒波をくぐり抜け過ぎて、ドSキャラに。蝶子の「おしおき部屋」では、読者のお悩みに愛のムチ(?)でお答えします。


息子の巣立ちで寂しさが募る母
 この春、一人息子が大学に進学して県外で下宿生活を送り始めました。息子は親元から離れて羽を伸ばしています。「もう子育ては終わったんだ」と思うと、心に穴があいたような寂しさを感じて、気力が湧いてきません。子育て中心だった自分の人生が、むなしく感じて仕方ないです。(50代、女性)

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 分かり過ぎてたまりません。私も長男を昨春、進学のために東京に送り出し、来春は次男も家から出る予定です。そういう私の立場を分かっている人は、「子離れしなくちゃね」とか「卒母しなさいよ」と声を掛けてくれます。「そうですね」とほほ笑みつつ、私は心の中で「したり顔で言うんじゃねぇ」と毒づいています。
 そんなに簡単に「ハハ」を卒業できるかよ!夜中に何度もおっぱいをあげ、高熱が出たら病院に走り、学校の先生に呼び出されて頭を下げ、急降下する成績に思い悩む―。そんなアタシの苦労をなかったことにさせてたまるか!暴れてやる! 私の思いを文字化すると、こんな感じです。あなたも同様の気持ちだと思います。
 あなたがむなしさを覚えるのは、「子育ては、矛盾をはらんでいる」と実感するからではないでしょうか。親は、いつかは自立する子どもとの別れに向かって、愛情と労力とお金を費やし突き進むのですから。
 とはいえ、寂しさのあまり巣立った息子に過干渉しては、これまでの努力は水の泡です。煙たがられない程度の距離感を保ちたいものですよね。私は「友母(友達のような母)」を目指しています。長男とはほぼ毎日、無料通信アプリLINE(ライン)で安否確認。幸いにも私と息子たちの趣味が同じ演劇鑑賞なので1、2カ月に1度は上京し、一緒にお芝居を見て過ごす時間をつくっています。
 むなしくなって当然ですよ。無理に卒母しようとせず、息子の相談に乗ってあげたり、食事をおごってあげたりしながら、頭の中の「子育て枠」を少しずつ縮小していけばいいのではないでしょうか。そして、子育て中に我慢してきたあなたの「したいこと」の枠を広げていきましょうよ。よろしくて!



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 最新作「万引き家族」がカンヌ国際映画祭でパルムドール(最高賞)を受賞した是枝裕和監督のホームドラマ「歩いても 歩いても」。夏の終わりに、一緒に過ごす家族の数日を描いています。見どころは、母親を演じる樹木希林さんの味わい深い演技。普段は離れて暮らす息子夫婦を迎え入れ、得意料理でもてなし、息子のパジャマを用意し、嫁にはちらっと嫌みを言う...。いい大人になった息子を放っておけない母の姿がとてもリアルで、「私もいつかこうなるのかなぁ」としみじみ感じます。母はいつまでも、母なんですよね。

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歩いても 歩いても 
監督:是枝裕和
DVD・Blu-ray発売中
発売・販売元:バンダイナムコアーツ
?2008「歩いても 歩いても」製作委員会