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「婚期を逃す」と口うるさい母/蝶子のおしおき部屋

CUE編集室ご意見番・蝶子
 CUE編集室のメンバー。人生の荒波をくぐり抜け過ぎて、ドSキャラに。蝶子の「おしおき部屋」では、読者のお悩みに愛のムチ(?)でお答えします。


「婚期を逃す」と口うるさい母

 実家に帰ると、母から「早くいい人見つけなさい」「誰かいないの」「婚期逃すよ」と言われ続け、居心地が悪くてたまりません。しかも、両親は昔から仲が悪く、世間体のために結婚を勧めているだけです。母をかわす方法はないでしょうか(30代、女性)

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 私の後輩も愚痴っていました。上司と飲むと、あなたのお母さんと同様の言葉をぶつけられるのだそうです。彼女も「余計なお世話だし、セクハラっぽい!」と憤っていました。
 親や先輩が安易に結婚を勧めるのは、「女性には妊娠・出産の適齢期があるため」というだけではなくて、「一生独身の女性は不幸で負け組」といった時代遅れの考え方が潜んでいる気がします。多様な価値観や選択が認められつつある世の中で、全くもってナンセンス、と感じるのは私だけではないはずです。
 また、離婚を経験した私は強く思うのです。「婚期を逃すから」とやみくもに結婚を勧めるより、母は未婚の娘に結婚の現実を伝えなくちゃいけないのではないかと。結婚は決して、「幸せ人生列車」の乗車券とは限りません。長年連れ添うにつれ、不機嫌な関係になる夫婦は山ほど存在します。あなたのご両親もそうかもしれませんよね。良好な夫婦関係を続けるって至難の業です。手をつないで仲良く歩く老夫婦の姿を見掛けると、本当に頭が下がる思いですよ。機会があったら、お母さんに「お父さんと結婚して、幸せだったの」と尋ねてみたらいかがでしょうか。
 あなたができることは結婚しようがしまいが、「あなたの人生を生きる」しかありません。笑顔で生き生きしていれば、未婚でもお母さんの気持ちは楽なはずです。あなたらしく生きて。よろしくて!



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