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特集

ええね! 広島の伝統工芸品(3/3)

備後絣
1.jpg福山市で愛されるバラの花の模様を織った備後絣(福山市しんいち歴史民俗博物館)
2.jpg備後絣の名刺入れなど備後の布を使った商品(Bingo style)。「ギャラリーくわみつ」(福山市大黒町)で販売しています
3.jpg備後絣の傘と洋服に似合うシンプルな藍染めのストール(Bingo style)

教えてくれた人
4.jpgBingo style代表 藤阪 順子さん

素朴な風合い魅力
 備後地方で生産される備後絣(がすり)は、藍染めの木綿を主に使ったかすりの織物です。かすりとは、かすったような模様を織り出した織物の技法。模様になる部分を図案どおりに糸などでしばり、白く染め残した部分を組み合わせて模様を織り出します。
 備後絣を織る技術は、1853年に富田久三郎が創案しました。かすりの基本的な模様の「井桁(いげた)」が最初に織り出されたと伝わっています。当時は農業のほかに大きな産業がなく、多くの農家が暮らしのために副業として取り組みました。備後絣と命名されたのは明治初頭。当時は「機織りの技能は嫁入り道具」といわれ、女性が腕を競うように着物や布団の生地を織っていました。やがて織物を専業にする人が現れ、明治末期に徐々に機械化して大量生産がスタート。福岡の久留米絣、愛媛の伊予絣と並んで三大絣と呼ばれ、地域の主要な産業に発展しました。
 最盛期の1960年には全国の絣生産の7割を占め、織る業者は約250ありました。しかし洋服を着る人が増え、生産量が徐々に減少。伝統技術を継承しようと染めや縫製の技術を生かして、デニムや作業着などの商品が新たに生まれました。
 現在残る織元は福山市の「森田織物」と府中市の「橘高兄弟商会」の2軒だけです。備後絣は使うほど軟らかくなり肌になじむほか、藍染めならではの色の変化も楽しめます。最近は素朴な風合いが見直され、備後絣を使った布雑貨のブランドが生まれています。マフラーやバッグなどの商品作りを企画・運営しているBingo style(福山市)代表の藤阪順子さんは「日常に取り入れやすいモダンな商品を作って、地元の伝統産業を次世代に手渡したい」と語ります。
5.jpg井桁模様
6.jpg備後絣を生産する織元「橘高兄弟商会」の職人

<DATA>
・Bingo style
http://www.bingo-style.com/ 090-9916-1527
・福山市しんいち歴史民俗博物館
福山市新市町新市916 0847-52-2992

info.
「備後ふくやま伝統産業展」
日時/2月8、9日10:00〜17:00(9日は16:00まで)
場所/福山市ものづくり交流館(福山市西町1-1-1)
内容/福山に伝わる備後絣、琴、げた、畳表、保命酒の商品販売やワークショップなどを開催
問/084-924-4510

≪こちらもチェック≫
7.jpg民俗博物館で糸紡ぎ
 福山市しんいち歴史民俗博物館では、備後絣の歴史をはじめ、かすりを織り出すまでの染めや柄合わせなどの工程を学べます。館内では糸紡ぎや綿繰りの体験も無料でできます。また、手仕事で備後絣の伝統を受け継ぐ「備後かすり学習会」も活動しています。2月は卓上機の3回講座を開く予定です。
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